かつての病院での治療方法

かつて、睡眠時無呼吸症候群を病院で治療する場合、大きく分けて2種類の方法がありました。
●1つはC-PAP療法、もう1つは外科的手術です。
●2つの治療法にはそれぞれメリット・デメリットがありました。

C-PAP療法

機械で圧力をかけた空気を鼻から気道(空気の通り道)に送り込み、気道を広げて睡眠中の無呼吸を防止する治療法です。
空気圧によって気道が広げるため極度の肥満の方にも効果があると言われてきましたが、対症療法のため根本的解決にはなりません。
また、アメリカ耳鼻咽喉科学会の報告ではC-PAP利用者について以下のような報告が出されています。
C-PAP治療が有効とされる場合は睡眠時間の70%以上の時間を使用できる患者さんに限られる。しかも実際にC-PAP治療を継続している患者様は半数以下である。

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外科的手術

気道を閉塞させている部分を切除して気道を確保するのが外科的手術です。
小児や成人の方で、SASの原因が扁桃肥大やアデノイドなどの場合、UPPP(外科手術)による摘出手術を行うことが有効な場合があります。しかし、医師の治療技術力が要求される難易度の高い手術です。
また、術後に出血の恐れがあることや、強い痛みがあります。ただ口蓋垂(のどちんこ)が長く大きい方には有効な治療法であるといえます。が、極度の肥満の方には効果があまりみられません。

外科手術 UPPP(当院以外で行っている、入院して行う手術)

外科手術(UPPP)
手術は全身麻酔で行われます。
麻酔後、口蓋垂(のどちんこ)と扁桃腺を切除し、続けて口蓋垂と扁桃腺の間の組織も切除して、気道を広げます。
切除後、軟口蓋の粘膜を縫い合わせます。およそ、10日前後の入院が必要で、術後はかなり強い痛みのため、食事を取ることが困難なこと、さらに局部に瘢痕ができたりする副作用を起こす場合があります。